工房メールマガジン【日々雑想】

本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第91号

本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第91号

うるしと仲良し 少し蒸し暑くなってきました。皆さんはお変わりありませんか?  蒸し暑くなってくると、漆-うるし-の季節です。 染め物になぜ漆?と思う方もおられると思います。文様を染め抜くために使用している型紙に漆を使うのです。型紙は和紙。それも水にとても強い和紙。その強さは、柿渋と漆のおかげです。  私はもともと漆に対してアレルギーが無いようで、周りを驚かせました。小さい頃、型紙を修復する祖父の周りではしゃぎ(はしゃいでいたつもりはないのですが)、手に漆がピッタリついてしまいました。「子どもに漆がついた!!」大騒ぎになりました。 ところがいつまでもケロリとしている私を見て、皆「なあんだ、この子、漆平気なんだ」「ええ?そんなことあるの」(大家族に加えて染めの職人さんも多かった)みんなが物珍しそうに集まり「痒いって言ったほうがいいのかな?」とバツが悪い気持ちになったものです。  2度目に驚かせてしまったのは型紙職人さんのところへ見学に行ったとき。父が亡くなり型紙の扱いについて学びに行きました。型紙を熟成させる「むろ」の中で、再び起こりました。話に夢中になり、漆を塗ってあった型紙に触れてしまいました。「あっ!!」と叫んだ職人さんが真っ青な顔で「だだだ大丈夫ですかっ」「はい多分大丈夫なんで」「はっ?!」 しかし、後日どこかで「漆かぶれ」のポスターを見て腰が抜けそうになりました。す、すごい腫れよう。これはみんなびっくりするわ。漆と仲が良くてよかった、としみじみ思ったのでした。 そんな型紙も、今月28日・29日工房直売会では展示してお待ちしています。漆が乾いた型紙は、どなた様でも触ることができます^^ぜひ工房で、実際にご覧になってみてください。   特別セットができました 上の画像の「招き猫」も、目・鼻・口それぞれ別々の型紙を使って、それぞれの色を摺り込んで仕上げる、手の込んだ一品。手仕事ならではの、やわらかな表情が皆さんに愛されています。 オンラインストアでは6月19日(日)の父の日に向けて、お父さんへの贈りものに人気のアイテムを揃えました。「守袋+合財袋」を同じ柄で粋に揃えた特別なセットや、お昼寝まくらにも最適と評判の「本縫い小座布団」など、心の込もった贈りものに喜ばれる逸品を集めました。ぜひご覧ください。 「父の日の贈りもの」を見る   イベント・出店のお知らせ 5月最後の土日は、久しぶりの「工房直売会」を行います。工房アトリエを解放し、中をご見学いただいたり、製品をお買い物いただける二日間。今回は事前予約は必要ありませんので、ぜひお気軽に遊びにいらしてください。※マスク着用とアルコール消毒のご協力をお願いしております。 また、6月には「ジェイアール名古屋タカシマヤ」でのイベント出展も決まっています。名古屋タカシマヤでは初となる出展。6月17日の午後〜19日までは、大野・工藤が店頭に立つ予定です。名古屋・中部地域の皆さまにお目にかかれるのを、楽しみにしています!  ●本品堂「工房直売会・5月」【会期】5月28日(土)・29日(日)【会場】本品堂工房(東京都台東区橋場1-34-2)【最寄駅】東京メトロ銀座線・都営浅草線「浅草駅」 東京メトロ日比谷線・JR常磐線「南千住駅」【開店時間】10時-17時※工房直売会のお問合せは、工房までお気軽にお問合せ下さい。 Mail : shop@ponpindo.com工房電話:03-5808-9770工房携帯:080-4003-3864   ●ジェイアール名古屋タカシマヤ【会期】6月15日(水)〜21日(火)  ※大野・工藤の在店は6/17午後〜6/19夜までの予定【会場】ジェイアール名古屋タカシマヤ 11階・きものサロン

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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第90号

本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第90号

合財袋に新柄「網干」が登場! 浅草では、例年5月は「お祭り」の時期。浅草神社の「三社祭」に始まり、各地域の神社で毎週末のように神輿が威勢の良い声を上げるのを聞くことができます。 コロナのため、今年は一部の神輿のみが出るそうですが、それでも少しずつ街に賑わいが戻ってくるのは嬉しく感じます。  さて、今回新たに制作したのは、合財袋「網干」。浅草・三社祭で知られる「浅草神社」の神紋にも用いられているデザインです。 地元の人々は、親しみをこめて「三つ網」と呼ぶ、こちらの文様。一見すると何の柄だか分かりませんが、実は魚をとる「魚網」を、浜辺に広げて干している様子を描いたものです。キモノの伝統的な縁起柄としても知られており、海辺の長閑で平和な風景として、千鳥や流水とともに描かれます。  網は、魚をたぐり寄せる事から「幸をたぐり寄せる」という意味を持ちます。また「網目のように、人や物事のご縁が、縦横無尽に繋がっていきますように」という意味が重ねられ、とてもおめでたい文様の一つです。 守袋「網干」は以前から人気がある文様でしたが、「合財袋でも作ってほしい」というお声を多くいただいており、今回の制作に至りました。浅草の粋を伝える文様、ぜひオンラインストアで詳細をご覧ください!   浅草神社の神紋にも描かれる「網干」文様 こちらは以前から定番の「守袋・網干」。粋なデザインと、文様に込められた縁起の良さで、男性にも女性にも人気の柄です。 詳しくはこちら   今回新登場の、ひとまわり大きな「合財袋・網干」。粋にぶら下げてお散歩が似合う柄です。バッグの中で細かなアイテムを整理するのもオススメです。 詳しくはこちら   実はハンケチ もあります。こちらは手描きのやさしい感じのデザイン。薄手で涼やかな生地が、これからの季節にピッタリです! 詳しくはこちら   こちらは網干ではありませんが、「網目」の連続文様をデザインしたハンケチ。網干と同じ意味が込められています。 詳しくはこちら   イベント・出店のお知らせ 5月最後の土日は、久しぶりの「工房直売会」を行います。工房アトリエを解放し、中をご見学いただいたり、製品をお買い物いただける二日間。今回は事前予約は必要ありません。ぜひお気軽に遊びにいらしてください。 また、6月には「ジェイアール名古屋タカシマヤ」でのイベント出展も決まっています。名古屋タカシマヤでは初となる出展。6月17日の午後〜19日までは、大野・工藤が店頭に立つ予定です。名古屋・中部地域の皆さまにお目にかかれるのを、楽しみにしています!  ●本品堂「工房直売会・5月」【会期】5月28日(土)・29日(日)【会場】本品堂工房(東京都台東区橋場1-34-2)【最寄駅】東京メトロ銀座線・都営浅草線「浅草駅」 東京メトロ日比谷線・JR常磐線「南千住駅」【開店時間】10時-18時(5/29は17:00迄)※工房直売会のお問合せは、工房までお気軽にお問合せ下さい。 Mail : shop@ponpindo.com工房電話:03-5808-9770工房携帯:080-4003-3864   ●ジェイアール名古屋タカシマヤ【会期】6月15日(水)〜21日(火)  ※大野・工藤の在店は6/17午後〜6/19夜までの予定【会場】ジェイアール名古屋タカシマヤ 11階・きものサロン

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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第89号

本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第89号

空飛ぶ、つばめ じわりと世の中が動き出したようなゴールデンウィーク。浅草も連日、大勢の人出に賑わっています。浅草寺の近くでは観光客を乗せた人力車が行き交い、久しぶりに活気付いた街を見ることができました。 帰省や旅行に行かれた方、お家でゆったりと過ごされた方。お仕事に忙しくされていた方もいらっしゃるかもしれません。本品堂では母の日を控えているので、ギフトの発送作業が続いています。皆さまに心を込めて選んでいただいたお品物。一つずつていねいに制作・検品しながらお包みしています。今年も全国から多くのお求めをいただき、ありがとうございました。  さて、5月に入り「燕」の季節がやってきました。僕(大野)が鳥好きなため、本品堂には鳥の文様が多いのですが、色々ある鳥の柄の中でも「燕」は個人的に気にっている柄のひとつです。 風にたなびくように、しゅーっと後ろに延びた羽。空を自在に飛び回る優美な姿。その美しい姿から、古くより多くの工芸品にも意匠として描かれてきました。 特徴をとらえつつも、シンプルな文様にデザインされた本品堂らしい「燕」柄。これからの季節にピッタリな、爽やかな青・紺色の生地に、躍動感ある姿を染め抜きました。初夏に向けて、バッグやお部屋の中を彩るアイテムたち。ぜひオンラインストアで詳細をご覧ください! 「燕」柄のアイテムたち 守袋は、定番の紺色に加えて新色「水色」が仲間入り。「富の守り神」と言われる燕柄に、大切なものを忍ばせて。 詳しくはこちら   一回り大きな合財袋も「水色/紺色」の2色展開。大きなバッグに入れてインナーポーチ感覚で使うのもオススメです。裏面にもワンポイント文様が染め抜かれているので、ぜひ詳細をご覧ください。 詳しくはこちら   クッション感覚で使える、人気の「本縫い小座布団」も「水色/紺色」の2色展開。愛らしい燕が、お部屋の雰囲気を明るく変えてくれます。 詳しくはこちら 毎年、初夏になると遠く海を越えて日本にやってくる「燕」。稲など農作物を食害せず、害虫だけを食べてくれる事から、古来より「邪を祓い富を守る」存在とされ大切にされてきました。 上記の3アイテムの他にも、冒頭の画像の「型染めタペストリー」や「型染め額装」なども制作しています。ぜひぜひオンラインストアで詳細をご覧ください!   「工房直売会」のお知らせ 久しぶりにやります、「工房直売会」!昨年末以来イベント等とのタイミングもあり開催できていませんでしたが、5月28日・29日の二日間でお店を開けたいと思います。 季節の人気柄を中心に、オンラインストアに出ない珍しいお品も並びます。人気の小座布団も、実際に触れて選んでいただく貴重な機会です。ぜひ皆さまお誘い合わせの上、本品堂工房まで遊びにいらして下さい!  本品堂「工房直売会・5月」【会期】5月28日(土)・29日(日)【会場】本品堂工房(東京都台東区橋場1-34-2)【最寄駅】東京メトロ銀座線・都営浅草線「浅草駅」 東京メトロ日比谷線・JR常磐線「南千住駅」【開店時間】10時-18時(5/29は17:00迄)※工房直売会のお問合せは、工房までお気軽にお問合せ下さい。 Mail : shop@ponpindo.com工房電話:03-5808-9770工房携帯:080-4003-3864

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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第88号

本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第88号

もうすぐGW。 このところの気温の上昇とともに、工房では水仕事がとても楽に感じるようになりました。 冬場の水の冷たさと、足元からの冷えがないため、体力的にもありがたい季節。そして染めた生地や(型染めの)糊の乾きも良いので、染め屋にとっては仕事のしやすい時期なのです。  さて、世の中はまもなくGW。連休を前に、久しぶりのお出かけを計画されたり、そわそわしている方も多いかもしれません。 僕たちも久しぶりの帰省を計画しています。最後に実家に帰ったのは、コロナが拡がる前。気がつけばもう3年も両親と会っていないことに気がつきました…高齢の祖母がいるため仕方ない事とはいえ、寂しいものでした。 1泊2日の駆け足ではありますが、久しぶりの親孝行&家族との時間を楽しんできたいと思います。皆さまもどうぞ、良い休暇をお過ごしください!  季節限定「桜」、もうすぐ終了 春の季節限定柄「桜」が、間も無く今季の販売を終了します。「守袋・合財袋・型染め額装」は4月30日(土)23:59迄のご注文をもって、販売終了となります。ご検討中の方、ぜひぜひオンラインストアにお急ぎください!(型染めポーチはもうしばらく販売継続の予定です)  ●守袋「桜」  ●合財袋「桜」  ●型染めポーチ「桜」  ●型染め額装「桜」   まだまだ間に合う「母の日」ギフト 5月8日の「母の日」に向けて、多くのご注文を戴いています。やはり今年の贈り物は「本縫い小座布団」が一番人気。 選ばれている理由は、「クッション感覚で使っていただけること」そして「伝統的な職人の手仕事を暮らしの中で気軽に楽しんでいただけること」。皆さんお母さんのイメージに合う色合いや、気持ちを伝える文様の柄を、お選びいただいています。 本品堂オンラインストアでは、5月5日(木)の23:59迄にご注文いただければ、5月8日当日のお届けが可能です。(※1,※2) まだ贈りものを探されている方、今年は心のこもった手仕事の品を送ってみませんか。「いつまでも元気で」「毎日を楽しく過ごしてほしい」きっとあなたの気持ちにピッタリ重なる文様が見つかるはず。ぜひ「母の日のおすすめギフト」ご覧ください♪ ※1 沖縄県・離島を除きます※2 一部の小座布団/額装など5月5日を超える仕上がり予定日の記載があるものは除きます

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