本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第144号
神様を呼ぶ「鈴」
神社にお参りする前に、がらんがらんと鳴らす「鈴」。その起源は古く、縄文時代ごろにはクルミや豆などが、殻や鞘の中で種子が動いて音を出すさまを模して作られていたとも言われています。
古くは神事に使われる楽器としても用いられた鈴の音は、その場から悪いものを祓い、良き神様をお呼びする合図。そこから転じて、文様としては「厄除けと、開運招福」を意味する縁起柄として描かれてきました。
上の画像に写っているのは、とある神社の立派な鈴。隙間の部分にハートのような形が見えますが、実はこれトランプのハートではなく「猪目紋=いのめもん」という、れっきとした日本の伝統文様なのです。
その名の通り、猪の目をあらわす文様です。猪は勇猛で力の強い動物であることから、魔除けの意味が込められています。こんな小さな部分にも、物語が詰め込まれているのが、とても面白く感じられます。
佳(よ)き神様とのご縁を結ぶ「鈴」。丸っこいデザインが愛らしく、本品堂の文様のなかでも年齢・性別を問わず、人気の柄のひとつです。
厄除けと開運招福を象徴する「鈴」のアイテムたち
【守袋・鈴】どなたでも使っていただける「厄除け+開運招福」の縁起で、ギフトにも人気の文様です。
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【合財袋・鈴】旅行の際のお散歩ポーチとして、スマホ・お財布・ハンカチがピッタリ収まるサイズで人気。御朱印帳ケースにもおすすめです。
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【型染めポーチ・鈴】人気のため完売となっていた型染めポーチも、少しずつ入荷しています。他の幾つかの柄も含め、近日中にはご案内できそうです。
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【本縫い小座布団・鈴】落ち着いたカラシ色の生地は、お部屋のどんな色とも合わせやすい色合い。他のインテリアとの仲立ちをしてくれる優れものです。
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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第143号
懐かしい生地との再会
先日の名古屋タカシマヤでのPOP-UPイベント、お陰さまで多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。みなさんと色々なお話ができて、大野も毎日楽しく店頭に立たせていただきました。お越しいただいた皆さま、改めて御礼を申し上げます。
期間中、一人のお客様が「ずっと愛用しているんです」と、鳩の守袋を見せてくださいました。現在も定番柄の一つとしてお作りしている「鳩」文様ですが、実はこちらのベージュの生地は8年前に廃番となったもの。僕も目にするのは久しぶりで、思わず「懐かしい!」と声を上げてしいました。
よく見ると、守袋のかたちも現在とは少し違いますね。一見同じように見えても、実は小さな変更を重ねてきているのです。
こちらのお客さまも、10年くらいご愛用ただいているとの事。名古屋の地で、思わぬ再会に驚きつつも、作り手として本当にありがたく感じた瞬間でした。
「鳩」は欧米では平和の象徴として知られますが、日本では「家内安全や子育ての守り神」とされています。皆さんの暮らしのおそばで、一緒に可愛がっていただければ嬉しく思います。
それぞれの生地の魅力、人気のアイテムも。
【守袋・鳩】時折スズメに間違われますが、実は「鳩」なのです。落ち着いた紺色も人気です。
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【守袋・千鳥(ヒワ色)】「鳥」つながりで、定番人気の千鳥もご紹介。爽やかな新緑のような「ヒワ色」が好評です。
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【本縫い小座布団・鳩】家内安全の守り神とも言われる「鳩」の文様。お部屋に置けば、暮らしの安全を見守ってくれるかも?
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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第142号
水がここちよい季節
自宅でコザクラインコという鳥を飼っていて、毎晩30分ぐらい放鳥しているのですが、最近はカゴから出たら、ほとんどの時間を水浴びしています。よほど暑いのでしょうね。まさに福千鳥のイメージ。うちのインコは、飼い主が手のひらに水を溜めると、そこで水浴びをするスタイルです。春先は冷たいな〜と思いながら水をすくっていましたが、今はとても気持ちがいいです。
そういえば、染場の作業も、ぐっと楽になりました。生地を水洗する作業が、一番気持ちがいいのです。生地を水洗して、糊が落ちて模様が現れてくるととても嬉しくなります。
特に、やはり福千鳥や燕に使用している水色(青とも呼んでいる)の生地が、今の時期とても似合っています。水に濡れていると、少し濃い青色となり、乾かしているうちに、青空色になって空にはためき、これまた清々しいです。
この青は、我が家に代々伝わる色の配合から作った、正真正銘のオリジナルカラーです。ぜひ本品堂の青色をご覧ください。
毎週土曜日を目標にして発行しているメルマガですが、先週は大野も名古屋で、工藤も父の日の出荷をせっせと作っておりまして、今日の発行となってしまいました。お楽しみいただけると嬉しいです^^
それぞれの生地の魅力、人気のアイテムも。
【縁起柄セット・福千鳥】ふっくら愛らしい千鳥と、波の輪を染め抜いた、爽やかな文様。大小揃いで持てば、一層涼やかに。
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【合財袋・うずら】ずんぐり可愛い、人気の「うずら」。明るい緑の生地と茶色の紐は、野山を駆け回るうずらのイメージで。
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【本縫い小座布団・雲輪】モダンなデザインが、お部屋に映える「雲輪」。明るすぎず、暗すぎず、絶妙なブルーが一年中お部屋を彩ります。
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本品堂工房メールマガジン【日々雑想】第141号
朱色の生地が変わります
今日は型染め製品に使われている生地色変更のお知らせです。
これまで招き猫や達磨などに使っていた「朱色」の生地が、新しく「赤」の生地に切り替わります。
本品堂では古くから、福島県の会津若松で織られる「会津木綿」を使っています。製造から90年近く経つ織機が今も現役で動いており、ざっくりと風合いが良い生地である反面、古い機械のため1日に織れる数が限られています。ここのところ少しずつですが制作量の増加により、無理なお願いをすることが増えてきて工房でも悩みの種でした。本品堂でものづくりをするにあたって心がけていることは、生産の現場で無理をすることのないものづくりです。私たちは「健やかなものづくり」と呼んでいるのですが、とても大切にしていることで、体力的だったり金銭的だったり様々なところで無理が生じると、生産現場が長続きしないことを知っているからです。
そこで、生産管理を見直す一環として、生地を仕入れる産地を分けることにしました。(一部ではすでに分けていたのですが、もう少しバランスを見直すことにしました。)それが愛知県の知多木綿です。
見た目は同じ紬織で良く似ているのですが、よく見比べると知多木綿の方が少し生地が厚く、糸に若干光沢があります。知多と会津、どちらも古くから綿織物の伝統を今に伝える生地産地です。それぞれの布の魅力を、これからもお伝えしていければと思います。
生地色の切り替えは、今後少しずつ進めていきますが、当面は従来の「朱色」と、新しい「赤」どちらもオンラインストアでお選びいただけます。ただし朱色(旧色)は生産が一定しないため、一時的に欠品などが続く場合もございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それぞれの生地の魅力、人気のアイテムも。
【守袋・招き猫】工房近くの今戸神社が、発祥の地と言われる「招き猫」。福を招き人を招く、定番の人気もの。
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【合財袋・子】富を司る神様・大黒天さんのお使いと言われる「子=ねずみ」。富や財宝を引き連れてくると言われています。
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【縁起柄セット・燕】富の守神として大切にされてきた「燕」は、初夏にピッタリの爽やかなデザイン。
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いよいよ来週から、名古屋タカシマヤ
いよいよ来週からとなりました、ジェイアール名古屋タカシマヤでのPOP-UPイベント。直前となる父の日向けギフトに人気の「本縫い小座布団」や、季節の文様「燕」のアイテムなど、いろいろお持ちする予定です。期間中は工房から大野が毎日在店予定。また店頭でみなさまと色々なお話ができるのを、今から楽しみにしております! 【会期】 6月14日(水)-20日(火) 【会場】 ジェイアール名古屋タカシマヤ 11階きものサロン【営業時間】10時〜20時
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