うるしと仲良し
少し蒸し暑くなってきました。皆さんはお変わりありませんか?
蒸し暑くなってくると、漆-うるし-の季節です。
染め物になぜ漆?と思う方もおられると思います。文様を染め抜くために使用している型紙に漆を使うのです。型紙は和紙。それも水にとても強い和紙。その強さは、柿渋と漆のおかげです。
私はもともと漆に対してアレルギーが無いようで、周りを驚かせました。小さい頃、型紙を修復する祖父の周りではしゃぎ(はしゃいでいたつもりはないのですが)、手に漆がピッタリついてしまいました。「子どもに漆がついた!!」大騒ぎになりました。
ところがいつまでもケロリとしている私を見て、皆「なあんだ、この子、漆平気なんだ」「ええ?そんなことあるの」(大家族に加えて染めの職人さんも多かった)みんなが物珍しそうに集まり「痒いって言ったほうがいいのかな?」とバツが悪い気持ちになったものです。
2度目に驚かせてしまったのは型紙職人さんのところへ見学に行ったとき。父が亡くなり型紙の扱いについて学びに行きました。型紙を熟成させる「むろ」の中で、再び起こりました。話に夢中になり、漆を塗ってあった型紙に触れてしまいました。「あっ!!」と叫んだ職人さんが真っ青な顔で「だだだ大丈夫ですかっ」「はい多分大丈夫なんで」「はっ?!」
しかし、後日どこかで「漆かぶれ」のポスターを見て腰が抜けそうになりました。す、すごい腫れよう。これはみんなびっくりするわ。漆と仲が良くてよかった、としみじみ思ったのでした。
そんな型紙も、今月28日・29日工房直売会では展示してお待ちしています。
漆が乾いた型紙は、どなた様でも触ることができます^^
ぜひ工房で、実際にご覧になってみてください。
特別セットができました
上の画像の「招き猫」も、目・鼻・口それぞれ別々の型紙を使って、それぞれの色を摺り込んで仕上げる、手の込んだ一品。手仕事ならではの、やわらかな表情が皆さんに愛されています。
オンラインストアでは6月19日(日)の父の日に向けて、お父さんへの贈りものに人気のアイテムを揃えました。「守袋+合財袋」を同じ柄で粋に揃えた特別なセットや、お昼寝まくらにも最適と評判の「本縫い小座布団」など、心の込もった贈りものに喜ばれる逸品を集めました。ぜひご覧ください。
「父の日の贈りもの」を見る
イベント・出店のお知らせ
5月最後の土日は、久しぶりの「工房直売会」を行います。工房アトリエを解放し、中をご見学いただいたり、製品をお買い物いただける二日間。今回は事前予約は必要ありませんので、ぜひお気軽に遊びにいらしてください。※マスク着用とアルコール消毒のご協力をお願いしております。
また、6月には「ジェイアール名古屋タカシマヤ」でのイベント出展も決まっています。名古屋タカシマヤでは初となる出展。6月17日の午後〜19日までは、大野・工藤が店頭に立つ予定です。名古屋・中部地域の皆さまにお目にかかれるのを、楽しみにしています!
●本品堂「工房直売会・5月」
【会期】5月28日(土)・29日(日)
【会場】本品堂工房(東京都台東区橋場1-34-2)
【最寄駅】東京メトロ銀座線・都営浅草線「浅草駅」
東京メトロ日比谷線・JR常磐線「南千住駅」
【開店時間】10時-17時
※工房直売会のお問合せは、工房までお気軽にお問合せ下さい。 Mail : shop@ponpindo.com
工房電話:03-5808-9770
工房携帯:080-4003-3864
●ジェイアール名古屋タカシマヤ
【会期】6月15日(水)〜21日(火)
※大野・工藤の在店は6/17午後〜6/19夜までの予定
【会場】ジェイアール名古屋タカシマヤ 11階・きものサロン